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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-51


「駆・・っ、紫苑がいないわ・・。」

「紫苑っ!」

(佐織は、驚愕し。 立ち上がった。)

「落ち着け。 外へ出れば死ぬぞ。」

「ああ・・。 FOTってやつと、ソラたちに任せよう。」

(駆は、仙崎の言葉にうなづき。 仙崎は、ベールの中に身を寄せる皆を見たあと。
遠く、上空へ移動したソラとピュアを。 黒い染みが汚す、虹色のベール越しに
見上げた。)

「あれが闇か・・?」

「ファンシーな魔法のわりには。 ひでー怪物。」

「佐織。 俺なら絶対に、夏樹を友達にすすめない。」

「春人! そういう忠告、今いらないからっ!」

(佐織は、涙ぐみそうになりながら。 ソラの飛んで行った先を見上げた。)

「くっくっ。 時すでに遅しか。」

(仙崎は、腕組みしながら。 目を閉じ、笑った。)

***

「数馬くんっ! おばけっ///」

「おばけっ!///;;」

「なにっ!」



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