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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-53


ズズーンッ・・!

「長いお耳・・?///」

(続いて、丸い肩が。 巨大だが可愛らしい手。 振り向いた顔には、丸い瞳。
おしりにはまん丸のしっぽがついていた。)

「“うさぎさん”」

(数馬は、笑顔で蒲公英にウインクした。 片手で、帽子を被り直すと。
今日の自信作に向かい。 そして、闇に狙いを定めた。)

「俺は、強いよ。」

「行け〜っ、“うさぎさんっ!”」

【ガァァァァーッ!】

(巨大な口を開け、吠える闇と。 土で出来た巨大なうさぎのパンチが、衝突した。)

ドオーンッ・・!

***

「あ〜v いたいたっv」

「可愛い女の子v」

「あの子見ると・・v いじめたくなるのよねぇv」

「うふふっ。」

(理恵は、可愛らしい漆黒の、ツインテールの髪を揺らし。 黒い浴衣に、赤い蝶の舞う
袂をはためかせながら。 上空から、艶を見つめた。)



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