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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-55
「・・だめだよ・・。 無駄遣いしちゃ〜・・。」
「あれ〜? 君〜・・、前にも会ったね〜。」
「姿を〜・・隠しても・・。 わかるよ。」
「君の〜・・水は〜・・。 ・・、造り物だもんね〜・・。」
(艶は、はっと。 思わず止めていた息をはいた。)
「白っ! なかなかやるのぅ。」
「ふふ〜ん。 艶ちゃん〜・・。 これ〜・・、僕の〜・・。 本業ね〜・・。」
(白は言いながら、優雅なしぐさで。 白い髪についた水滴を払った。)
「僕が〜・・、お手本を〜・・。 見せてあげる〜・・。」
ゴワッ・・! ゴボボボボーッ! ザバーンッ!
「きゃぁっ!」
(上空にいる理恵にも、逃げる隙がなかった。 はるか高みまで登りつめた
巨大な、壁の様な高波が。 理恵を上空から、弾き落とし。 後方から現れた
闇ごと、空間の向こうへ、押し流した。)
「野蛮じゃのぅ。 手加減せぬか。 またよっぽど、目覚めぬほど。」
「眠りこけてもしらぬぞ。」
(艶は感心しながらも。 眉根を寄せ、白を案じた。)
「ありがと。 じゃぁ、艶ちゃんの・・夢見るね〜・・。」
「!/// 褒めておらぬわっ。 あほぅ。」
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