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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-11


「大きくて・・怖いもの・・。」

(ミイは、気配を研ぎ澄ませ。 巫女の自分が感じることができる。
悪しきものの存在を。 確かめようと。 意識を集中した。)

「だめ・・。」

「あの場所にいたら・・、夏樹さんがっ///」

「どうしようっ、ソラ・・!」

(ミイは泣きそうになりながら、誰もいない、夜の通りを。 勢い良く
走り抜けて行く自転車の上で。 ソラの背中をゆすった。)

「紫苑の親父のところに、都心が特別な警戒態勢に入ったって。

連絡があったと。 きっと、ばかな連中が。 夏樹に何かしたんだ。」

「寝た子、起こしてんじゃねーよ。」

「やつら、俺と違って。

あいつの怖さ味わってね〜からなっ。 ははっ。」

(ソラは思わず、初めて戦う夏樹と出会った時のことを思い出した。)

「笑ってるばあいじゃないよぅ; ソラっ!///;;」

(ミイに振り向き、ソラの水色の瞳は微笑んだ。)

「ミイ、あいつは。 んなに柔じゃねー。 俺は、あいつの強さ知ってる。」

「あいつの中には、きっとすげー力が眠ってるんだ。」

「ったく、国家生命科学研究所だぁ? 人一人も助けられねーくせに。」



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