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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-14


「初めから、先生は・・っ、予測してたっ。」

「だからっ、もっと早く。 夏樹さんを調べられればって・・!」

ゴワッ・・ バリバリバリバリッ・・!

(その時、ひと際大きな音が響き渡り。 真紀は、両手で耳をふさぎ、
その場にくずおれた。)

「!///きゃぁぁっ!」

(菖蒲は愕然とし、その場に立ちつくした。 彩は、医師としてでなく、
研究者として。 夏樹に触れたに違いなかった。)

「何てことを・・。」

「あなたがたがそうしなければ。 こんなことには、ならなかったはず。」

「それを、夏樹様のせいに・・っ!」

「・・どこへお連れしたんです! 答えてくださいっ。」

(白手袋の両手が、しゃがみ込んだ、真紀の。 両肩をゆすった。)

バキバキバキッ

「・・(ひっく) どこにあるのかっ、わかりません・・。 ただ・・。」

「その部屋の。 扉を開けることができるのは・・、聖様だけだと・・。」

「先生が・・っ。」

『!』

(菖蒲は、はっとし。 思い出した。 いつの日か、夏樹と二人で、



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