HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-21


バタンッ・・ ブブンッ ブーンッ・・

(ガレージから、車が走り出す音を聞いて。 紫苑は、布団の中で
目を開けた。)

『パパ・・。 こんな時間に。 きっと・・、』

『夏樹くんを探しに行ってくれたのね。』

ピッ ピッポッ・・

トゥルルルッ トゥルルッ

カチャッ

[「もしもし。」]

(電話の向こうの声に、紫苑は暗い布団の中ではっと瞬きした。)

(紫苑は外に声がもれぬよう、掛布団にくるまりながら。 そっと、声をかけた。)

「ソラくんっ。 準備できたよ。」

[「OK〜. ちょうど良かった。 ピュアのやつ、今着替えてきたって・・。」]

チリリンッ

[「おわっ・・! ピュアっ/// やめろっ/// 自転車は地上では、一人乗りってことに

なっ・・! お前、飛んでるだろっ・・。」]

[「ええ〜っv ミイさまだけっvずるいですっv ピュアものるですっ♪」

キキッ

(自転車のベルの音と、何やらもめる気配に。 紫苑はベッドから飛び起き、



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