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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter93 『覚悟』 93-23
「くすすっ/// ああ〜っ。 紫苑ちゃんのお部屋可愛いっ。」
「今度遊びにこさせてっ! 夏樹さんのお部屋とお隣だからっ、似てるね。」
(ミイは、紫苑の部屋の可愛らしい小物たち。 天井や壁に飾られた、温かな色彩の、
花や動物。 きらきらしたクリスタルの飾りに見惚れ。 瞬間、不安を忘れた。)
「うん。」
キラキラキラッ
(しかし、開かれた窓から吹き抜ける夜風が。 揺らすクリスタルの輝きが。
二人に、時の欠片を思い出させた。)
「・・、行こう紫苑ちゃん。」
「うん。」
(紫苑は、頷き。 意を決した。)
(紫苑は、布団の中で、眠っていたわけではなかった。)
(4人は、何かあれば、夏樹を助けにいくと決めていた。 支度を整え
待っていた紫苑は。 可愛らしい、丸いテーブルの引き出しを開き。)
(金の小鳥の描かれた、小さなジュエリーボックスの中から。
小さなピンバッジを取り出した。)
カチッ
(それは、紫苑と夏樹が初めて出会い。 snow dropにやって来た夏樹が。
紫苑にくれたものだった。)
『小さな赤い羽根のピンバッジ。 夏樹くんがくれたもの。』
「まるで、次元を越える。 赤い翼みたいね。」
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