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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-32


「ピヨッ」

(ちょうどその時、ミイは、仄暗い。 異空間通路の中を、流れて行く一つの道の
中で、黒い。 長身の人影が、通り過ぎるのを見た。)

「あっ!/// あれっ、菖蒲さんじゃないっ?///」

「ソラっ! 見て・・っ。」

(ミイはソラの腕をたたき、指さした先を。 ソラも急いで見た。)

「ほんとだっ、どこへ向かってんだろ。 って、紫苑・・!?」

(ソラは背後に光を感じて、もう一度振り向いたが、遅かった。
ひよこは、紫苑の身体を光で包み。 どこかの空間へ、導いたようだった。)

「やべっ。 あのひよこ、紫苑だけ連れていきやがった。」

「大丈夫です〜っv ピュアが追いかけますですっv ピュアがかけた魔法の翼を、

つけていますですからっv すぐにわかりますよ〜v」

「手分けして夏樹さまをさがすです〜v」

(ピュアは、そう言うと、大きな赤い羽根を羽ばたかせ。 上空を目指し、
舞い上がった。)

「おいおい・・っ。 大丈夫か? さすがの俺でも、ここに入っただけで。

なんだか寒気がするっつーのに、うちの女子は強いね。」

「ソラがたよりないからじゃないの〜っ?/// 鈍感のくせにっ、寒気〜っ?///」

(ミイはソラをつつき。 ソラはミイの口を手でふさぐと、しーっと、合図した。)

「(しーっ) ミイ、ここは風見市の異空間とはわけが違う。 FOTの中枢だ。」



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