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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-41


「夏樹様・・っ。」

「・・夏樹様を、連れて帰ります。」

[「菖蒲くんっ! 官邸へ・・!?」]

[「だめよ・・。」]

[「そこは、国の警備隊が配置されている国の管理下。」]

[「特別な保護が、施されているの。 聖くんの他、FOTの能力者でさえ、

足を踏み入れることは・・。」]

カッカッ・・ ゴワッ・・!

(だが、もう菖蒲は。 官邸の、特別な黒絨毯の上に、
黒い皮靴で踏み入った。)

***

「ぴよ・・。 夏樹くんのところへ、案内して。」

(紫苑は、国家生命科学研究所の本棟。 National Biotechnology Laboratoryの文字が
刻まれた。 巨大な円形状の建物の中へ。 一人やって来た。)

ゴワッ・・ バキバキバキバキッ・・!

【そうだ・・、良い子だ・・。】

【俺を・・。 “欠片”の眠る場所に・・、案内しろ・・。】

【くっくっくっ。】

(円形に施された、建物の。 強化ガラスは、今にも壊れそうに、振動し。)



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