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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-44


「ああっ!/// 菖蒲さんがっ!」

(ソラとミイは、官邸の黒い柱の立ち並ぶ廊下。 上空の異空間に浮かびながら。
眼下の様子を覗っていた。)

(慌てるミイを抑えながら、ソラは。 冷静に状況を見た。)

「夏樹を見つけるまで、待て、ミイ。」

「多勢に無勢だ。 チャンスは、1度か。」

『異空間を通って逃げるしかね〜んだ。 出てくるなよ、大将・・。』

***

ドクンッ・・

(菖蒲の足元が揺れ。 まるで重力のような不思議な重さが、前方から押し寄せ。
菖蒲を包んだ。)

「ん・・。」

(目を細めた菖蒲の前に。 見る間に、国の特別警備部隊である、黒服の執事たちが、
姿を現し。 あっという間に取り囲んだ。)

バタバタバタバタッ・・!

(黒服の執事たちは、菖蒲を取り囲み。 行く手を遮った。)

「・・これはこれは、FOT No.0-3殿。」

「ここは禁じられた領域。 足を踏み入れるとは、何事か。」

「主はどうした? たかが能力者の執事風情が、主を罰しただけでは、



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