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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-45


分らないのか? 身の程をわきまえろっ!」

(黒服の執事達は、菖蒲を取り押さえようと、手を伸ばしたが。
菖蒲は静かに手を上げ。 鋭い視線を、目の前の執事達に向けた。)

「・・、私が誰だか分かるなら。 道を開けてください。」

「あなたがたが守りたい機密を。 私が破ってもかまわないのですよ?」

「“Fragment of Time” “時の欠片”、国の人々に、知らせ。

分け与えましょう。」

「闇に出会い、機密を知った人々の。 失われし記憶・・。」

「私が、蘇らせてあげましょう。 それでも良いなら。」

「夏樹様を捕らえなさい。」

(菖蒲の言葉に、黒服の執事達は、瞬間怯み。 後退した。)

「ほっほっほっ。」

(僅かに引きさがった執事達の向こうから。 笑い声が聞こえ。
菖蒲は振り向いた。)

「これは、困りましたね。 菖蒲さん・・。」

「“Ability to Remember” あなたの能力は、記憶の回復。 私が消去した、

人々の記憶を・・。 蘇らせることが出来ますからね。」

「ほっほっ。 これは、脅迫ですかな?」

(現れた、英国紳士風の老執事は。 上品で、穏やかな物腰で、立っていたが。)



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