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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter93 『覚悟』 93-50
(それは、一瞬の。 スローモーションのよう。)
「今だ。」
(頭上から、ソラの声が聞こえた。)
「なるほど。」
(聖は、ソラが菖蒲に手を伸ばした瞬間。 異空間に異常を察した。)
ゴッ・・
***
「今です〜っv すぐに、ミイさまが、ここへ。
呼び寄せられますですっv」
「行っきますよ〜っ♪」
「《闇の力を秘めし鍵》よ。
《解き放て》《呪縛の扉》」
ゴワァァァーッ! ガッ ギギギギギーッ!
(ピュアの可愛らしい魔法の杖先から、巨大な黒い手が現れ。
夏樹を閉じ込めている。 鋼鉄の扉に巨大な太い爪をかけた。 黒い手は、見る間に、
鉄の扉を溶解し。 小さなピュアから、発せられると思えない、
恐ろしい力を持つ、その反対呪文は。 聖が、強力に施した。 力を秘めた扉を、
徐々に開いた。)
「・・んんっ///」
(ピュアは両足でふんばり、魔法のステッキを力一杯にぎりしめた。
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