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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-53


「うっ・・! あああああ〜っ!!」

(四方から押し寄せる、まるで、重い重力を纏うガラスの壁が。 ソラを
押しつぶしながら、強力な力で、押し上げ。)

(それは、瞬時に。 トップスピードのジェットコースターに。 背中から、
突きあげられ、きりもみしながら。 突き落とされる感覚に似て。)

(ソラは耐えがたい目まいと吐き気を覚え。 歯を食いしばった。)

『うっ・・っ!』

『なんて力だよ・・っ!///』

ガッ・・ ギンッ・・ ギギギギッ・・

(ソラは、自分を圧死させようとする、四方の壁に、剣を突き立てようと
両手に満身の力を込めたが。 びくともしない壁が、ソラを捕らえ。 刃から飛ぶ火花が、
ソラの手を焦がした。)

「あああっ!」

(どうしたらいいのか、考える余裕も。 息をつく間も与えず、逃れることのできない
重力が、ソラを底無しの異空間へ、突き落とそうとしていた。)

「なめるな・・。 顔見みせやがれ・・っ!」

「半端なのは、てめーだろうがっ!」

「いつまであいつに甘えてんだよ・・っ。」

「あいつを、巻き込むんじゃねーよ。 てめーの願いくらいっ。

てめーで叶えろっ!」

(ソラは、身体にかかる重みと、スピードを上げて落下する振動に。



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