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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter93 『覚悟』 93-57


ゴワァァーッ ゴワッ・・!

(全員が、黒い気流の流れの中へ、飛び込んだ。)

バッ・・ バサバサバサッ・・!

(ミイは、不安を消し去りたくて。 ソラの手をたぐり。 思い切りにぎりしめた。)

『ソラ・・っ///』

(ミイの胸元には。 夏祭りでソラに買ってもらった、美しいペンダントが。
黒い気流を受けて、きらきらと輝いていた。)

「帰れるね・・。」

「ミイ。」

ゴォォォォーッ

『《鍵を・・。》』

『《見つけるのは容易くとも・・。》』

(ソラとミイの脳裏に。 聞き覚えのある穏やかな老婆の声が、蘇ってきた。)

「はっ・・。」

ゴッ・・ゴワァァァーッ

(強い気流の流れと、思い出される記憶に。 ソラは目を閉じた。)

『さっき、思い切り。 頭を打ちつけたせいだろうか・・。』

『いや、夏樹の力に触れたせいだろう。』



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