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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter94 『薄雲』 94-15


「あ/// うん。」

(ミイは、小声でうなずくと。 改めて、駆の方へ向き直った。)

「夏樹さんっ、さっき気がついてね。

う〜ん、食欲は・・。 あんまりないみたいだったけど・・;」

「少し休んだら大丈夫だから、起こしてって言ってた。」

(駆は、心配そうに眉をしかめたが。 皿を持って、そばにやって来たソラに、
話しかけた。)

「で、話って?」

「ある能力者から、夏樹が聞いたらしい。」

「もしかしたら、大事な手がかりだろうって。」

「俺のいた国から・・、エアリエルから。

この世界に来た人が。 他にもいたんじゃないかって。」

(ソラは、不安よりもどこか。 楽しげに微笑みながら、
ガラスの皿を、各自の席に置いた。)

「その人物の持つ力が。

“時の欠片”に関係しているかもしれない。」

「国が隠し持ってるデータなんてっ・・。」

「きな臭いだろ・・。」

(聞いて駆は、しぶい顔をした。)



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