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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter94 『薄雲』 94-25


リビングに面した。 緑の芝生の上に視線を移した。)

「あなたも、“闇の魔術”を使ってらっしゃるのですね?」

「けれど、ピュアは。 負けませんよ。」

(ピュアの視線の先には、小さな。 黒い子猫がいた。)

「ニャァ」

(子猫は、黄色い瞳を細め。 さっと身をひるがえすと、
高いレンガの塀の上へ。 舞い上がり、姿を消した。)

「ニューッ」

(子猫の鳴き声が、遠くから響き。
ピュアは、目を細めた。)

サワサワサワッ・・

(夜風がそっと、雲を流し。 眩しい月明かりの上へ、
細く、薄く。 白い雲をかけ。 月光を遮った。)







『薄雲』
Chapter94 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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