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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter95 『強く』 95-1


「おっはよ!」

(ソラはばたばたと、勢い良く部屋のふすまを開け。 小さなのれんをくぐり、
すぐ隣にある居間へ、顔を出した。)

「おはようございますですっ♪ ソラさまっv///」

(ピュアは笑顔で振り返り。 長いそでのドレスを結わえた格好で。
ふわふわのドレスに可愛らしいエプロンをかけ。 赤いお椀に、お玉で少し
みそ汁の味見をしながら、嬉しそうに答えた。)

「ソラさま、今朝は早いとおっしゃっていましたが・・。」

「制服ですね?v」

「ああ、ソラさまも、夏樹さまと同じ“補習”っていう。 “学校”の特別強化訓練に

参加されるのでっすねv」

「強くならなくちゃ、いけませんからねっ! ふぁいとですっ、ソラさまv」

(ソラは苦笑いしながら、首から紺色のネクタイをひっかけたまま。
小さな台所のテーブルの、椅子を引いた。)

「くっ、お前。 学校って何するところだと思ってるんだよ。;」

「ふわ〜ぁ・・。 ねむ; こちとら毎晩お前に魔法をあびせられて・・;」

「あちこちガタガタだってのに〜。 夏休みくらいずっと休ませろ・・。」

「今日は、登校日っていうんだよ。 みんな学校行くの。」

(ソラはあくびしながら。 寝ぐせであちこち飛び跳ねる。 鮮やかな水色の髪を
掻いた。)

「・・もうちょいだよな・・。 魔法が上手く剣にのらね〜んだよな。」



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