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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter94 『薄雲』 94-3


トンットンットンッ

(大きな丸窓がはめられた、細い中階段は、明るい木目に。 朝日が注ぎ込み、
遠く見える細い海岸線から。 反射する光が、夏の青い空を映して、
吹き抜けの、高い天井から、snow dropの1階にある。 広く明るいリビングへ
届いていた。)

「(ぶ〜っ)腹減った〜っ; 寝み〜・・;」

(ソラは疲労困ぱいで、ぐうぐう鳴るお腹をかかえながら。 リビングの大きな
テーブルに顔をうずめ。 文句を言っていた。)

「ほ〜らっ、今焼けたからっ。 食べなよ。」

「ミイが作ったの、大丈夫か〜?」

「///! 失礼ねっ。 目玉焼きくらい焼けるもんっ!」

コトンッ

(ミイはやや焦げた目玉焼きと。 冷えて氷の入ったオレンジジュースのグラスを
ソラの前に置きながら。 ツンと不機嫌に、鼻を鳴らした。)

カラランッ

(ミイが力を込めて置いたグラスが、冷たく美味しそうな水滴を残し、氷が鳴ったとき。
ミイとソラは、はっとして。 リビングの入口へ振り返った。)

「・・! 夏樹っ。」

「夏樹さんっ!/// よかった〜!/// 気がついたのね・・;;」

(ミイは泣きそうになりながら。 ちょっと大きめの、紫苑のエプロンをかけたまま。
夏樹の側に歩み寄り、感激して見上げた。)



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