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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter95 『強く』 95-14
「・・。 あいつを殺すのは僕じゃない・・。」
「お前だよ・・。 紫苑。」
(少年は、満面の笑みを浮かべ。 静かに、その場から姿を消した。)
コォォォーッ・・
「うっ・・。」
「・・ひっく・・。 ひっく・・///」
(紫苑は、恐ろしさに震え。 涙をこらえながら、顔を上げ。
キャンバスを見た。)
「・・・。」
(キャンバスは、無残に引き裂かれ。 紫苑が思い描く、深い紺色の瞳の微笑みは、
めくれるキャンバスの向こうに、破り取られていた。)
『・・っ。 あの人が・・。 夏樹くんの敵・・。』
(フェルゼンが近づいたことで、姿は見えなくとも。
紫苑もまた、はっきりとその存在を感じ取ることができた。)
(紫苑は、立ち向かうべき相手の存在に。 きゅっと、口を結んだ。)
ガラガラッ
「!///」
「夏樹くん・・っ。」
(美術室のドアが開き。 紫苑は思わず名を呼び振り返った。)
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