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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter95 『強く』 95-19
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「で、この二人は。 どうしたのかしら?」
(佐織は、心配する表情で、そっと。 窓際に並ぶ。
空席の机を指差した。)
「雨宮さん。 補習には出れているんですって。」
「うん。」
(佐織は僅かに微笑み。 案ずるように、空席を見つめた。)
「良かった。」
「心配させたくないからって。 詳しいことは、ソラくんも
話してくれないの。」
「水くさいって。 駆は怒ってたけど。」
「駆も戦場を見ているから・・。 自分がどうこう出来ることじゃないってことも。
わかってる。」
「何で。 普通の高校生が、そんなことしなきゃいけないのかしらね?」
「雨宮くんはね。 普通よ。」
(佐織の言葉に。 チイは耳を傾け。 うなずいた。)
「至って普通・・。 ちょっと、他の人と得意なことが違うってだけで。」
「ああいうことには、向いてないって思うの。」
(佐織は、紫苑のためにも。 FOTを辞めることはできないものかと。
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