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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter95 『強く』 95-31


(少女の声に、震えるピュアの指先は、小さな小学生たちが。
集まり始めたプールサイドに向けられた。)

コォォォーッ

『だめ・・っ///』

***

「きゃぁっ/// 数馬くんっ。

じゅんび運動してからだよっ・・。 先生まだきてないでしょっ。」

「うっせ! ちびっ///」

「きゃはははっ///」

(蒲公英たちは、更衣室前ではしゃいでいた。 プールになみなみと揺れる水面に。
反射する太陽の日差し。 クリーム色に光るピュアの指先が、その上で止まり。
ピュアは息を飲んだ。)

『!』

***

「うう〜ん。 それより〜・・。 こっちかな?」

(操られる指先は、揺れながら。 ピュアが先ほどまで見つめていた体育館の上に
注がれた。)

「そう、体育館。 当然。 そこよね。」

「中にいっぱい、人がいるから・・。」

(理恵の黒い瞳が。 嬉しそうに笑った。)



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