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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter95 『強く』 95-36


「次は〜、フェルゼンに。

お願いしよっかな〜♪」

「ねぇ、フェルゼン。」

(高い、巨木の上で。 再び、ピュアの指先が揺れはじめた。)

『!///』

(ピュアの指先は、どこからか張り巡らされた。 鋭い糸に絡み取られ、
今度は、プールの方角に向けて。 力が込められた。)

「ん・・っ、んんっ!」

(冷やりとした気配は、後ろからピュアの身体を包み込み。
その声は。 ピュアのすぐそばにあった。)

「・・その程度で。 闇の魔術師を名乗るのですか?」

「くっくっくっ。 リザの名が汚れる・・。」

「この僕が・・、直々に教えてあげましょう・・。」

「もっと・・。 殺傷力のあるものを呼んで下さい。」

「でないと、いつまでも終わりませんよ。」

(善の指先が、ピュアの手に魔力を伝えた。)

「!///」

「召喚術・・というのは。 こうやって、やるんですよ。」

「・・《闇の力を秘めし鍵》《解き放て》」



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