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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter95 『強く』 95-54


(夏樹は、立ちつくしたまま。 風と衝撃が破壊した。
無残な窓ガラスを、深い紺色の瞳で見上げた。)

サァァァァーッ

【どうして気にする?】

【お前のために・・。 どれだけ周りの奴が傷つこうと・・。】

【お構いなし・・だろう? なぁ・・、ルイ。】

(どこからか、声が聞こえてきた。)

バッ・・

ガタタッ

「・・無事かっ!? 夏樹・・!」

「ソラ。」

(ソラが教室に駆け込み、夏樹をつかんだ。)

「おい。」

「誰だ・・っ! どこにいやがる・・!」

「姿を見せろっ。」

(ソラは、天井に、暗い影が浮かんだ気がして。 頭上を鋭くにらんだ。)

「てめーも、俺と同じ様に。

異世界から来たのか・・?」



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