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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter95 『強く』 95-55


「・・異世界。」

(夏樹も、静かに。 気配に耳を傾けた。)

「俺の国、エアリエル国の人間じゃねーよな。」

「だとしたら・・。」

「幻の国・・。」

「ルナ国か・・?」

「昔、俺の国の魔導師。 セナに聞いたことがある。」

「・・。 かつて、俺の国に、侵略を試みていた。」

「国があったと。」

【・・・っ。】

「命をエネルギーに変え、国土を生み出す力としてきた。

幻の国、ルナ国。」

「だが、国土が豊かになる代わりに。 人々の力は衰え。

滅亡の道を歩んだ。」

「エアリエル国の聖なる樹は。 命を生み出すもの。」

「・・それが欲しかったのか・・?」

「闇の魔女と通じ。 エアリエル国を我が物にしようとしていた。」

「そうだろう?」



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