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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter95 『強く』 95-59


ガタタッ

(涼は、夏樹を放すと。 人垣を掻きわけ、廊下の外へ飛び出した。)

「・・ふぅ〜。

ったく、なんだよあれ。」

「恋のライバルってやつか?」

「焼けるね〜!」

(緊迫して、それどころではなかったのに。 ソラの一言で。
場の空気は、和んだ。
ソラは夏樹を。 ちょこちょこと指先でつついた。)

「くすっ。」

「・・皆。 ごめん、僕が・・。」

(夏樹は、微かに微笑むと。 廊下で遠巻きに見ているクラスメイトに向かって。
声をかけた。)

「ちょっ!///

ちょおっと〜っ! ソラっ!///」

(だが、ずかずかと。 皆の前を横切り、窓ガラスの破片も気にせず。
ソラの前にやってきたミイが。
鮮やかな。 オレンジ色の短い髪を揺らし、声をあげ、ソラを指さしたので。
皆の視線は、ソラに向いた。)

「ケンカも大概にっ! しなさいよっ///」

「ごめんねっ、夏樹くんっ。 ソラが迷惑かけちゃって。」



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