HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter96 『求めるもの』 96-13


(ため息をつき。 腰を両手にあてながら、千波はテーブルの上に。
ワンセットだけ残された。 今晩の自慢の料理が、そのまま。
ラップにつつまれ、お皿の中に残っているのを見て、瞬いた。)

「んもうっ。 いくらどんなにすごい能力を持っている人でもねv」

「食べなきゃ元気がでないのよv」

(千波は微笑みながら、テーブルの横を通り過ぎた。)

トットッ

(ひとつづきになっている、隣の小さな部屋を覗くと。 メイド服に身を包む、
小柄なメイが、片隅の。 窓辺にもたれ、こくっこくっと。 頭をゆらしながら、
うたた寝していた。)

(その手には、たたみかけの、洗濯物がにぎられている。)

「あら。 いけない。 メイちゃんに充電池入れるの忘れてたわv」

「うふふっ。 こっちもお腹が減ってるのね。」

カタッ・・

(千波は、ポケットから。 交換用の電池を取り出し。 メイの首筋をそっとさぐって。
ボタンを押し。 新しいものと交換した。)

ポチッ カチャン チチッ・・ブブンッ

(機械音がし、アンドロイドのメイは起動した。)

「・・ん〜っ。 はわっ/// 千波さまっ; メイ、お洗濯ものたたもうと思ったのにっ。」

「寝てましたっ/// もう皆さま、お食事は終わりですか?」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ