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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter96 『求めるもの』 96-33
「菖蒲は、考えてくれよ。」
「FOTが終わる時。 僕は、いないんだ。」
「菖蒲を雇うことは出来ないんだから。」
「静乃さんとどうするか。 考えてくれよ。」
(菖蒲は、瞬いた。 いつものたわいない冗談だが、菖蒲は受け流さなかった。)
「それは、どういう意味ですか?」
「簡単に、口にしないでくださいね。 都合が悪くなるとすぐ、
私を追いやろうとするんですから。」
(深い、紺色の瞳は。 ただ静かに笑った。)
「はぁ? そんなことしてないだろう。」
『私は、夏樹様の夢を。 知っていますからね。』
「どうして、そういうこと。 言うんだよ。」
「菖蒲と話していると・・。 ここに居ると。
忘れそうになる・・。 僕も、普通に。 この街に住んで、
勉強とか、進路とか。 悩んだり出来るんじゃないかって、思ったりする。」
「・・、闇を無くしたいんだよ。」
「僕の夢は、闇を無くすことだ。 でなければ、皆安心して暮らせない。」
「ソラの国も救われない。」
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