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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter96 『求めるもの』 96-56


「きゃっv///」

(ピュアは内緒を打ち明けたドキドキに、顔を赤らめ。 クリーム色の長い睫毛を
ぱちぱちと瞬かせ。 可愛くカールした髪をなびかせ。 ぱたぱたと、
ソラの元へ走って戻った。)

「話すだけだから。」

(夏樹は、ソラの方へ向かって。 声を張った。)

「・・わ〜かってるよ。」

(ソラは渋い顔をし、片手を腰にあて。 水色の髪を掻き上げ、夏樹の方を見た。)

(夏樹は瞬き。 佐織と駆を見つめた。)

「佐藤さんと、駆は・・。」

(佐織は、荷物を運ぶと。 少し離れた芝生の上に。 こちらを見て、たたずんでいる
紫苑の側に、駆け寄った。)

タッ

「わたしたちは、紫苑と留守番っ。」

「ね。」

(佐織は、言いながら。 紫苑の肩に、背中からぎゅっと手を回し、抱き付いた。)

「/// 佐織ちゃん・・。」

(先程から、紫苑は。 皆と少し離れ、夏樹と。 まるで距離を取るように。
仄かに、花火の残り香がする、芝生の上に。 立っていた。)

『・・一緒に行きたいって・・。 思ったらだめ・・。 あの人が・・。』



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