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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter96 『求めるもの』 96-77


『夏樹くんっ・・!///』

(夏樹の脳裏に、紫苑の姿が浮かんだ。)

【守るべき。】

【愛するもの。】

「簡単に引き渡しただろうに。」

(紺色の瞳が、強い輝きを放ち。 揺れた。)

【彼は、生きなければならないわ。】

【なんとしても。】

【あなたは、そうなることを望んでた・・。】

(聖は、金色の瞳を輝かせ、微笑んだ。 夏樹の中に、それまで無かった。
感情を見た気がした。)

「くっくっくっ。」

『僕は、彼に期待しよう。 そうだ、まだ。』

『時間は、残されているじゃないか・・。』

(笑いながら、聖は夏樹から手を離した。 白いスーツが、流れる銀髪が、朝日を受け、
光っている。)

「・・。 言いたいことがあって、

今日ここへ来たんだ。」

「聖。 僕は、僕のやり方で。 闇と向き合い。 正しいと思うことに。



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