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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter96 『求めるもの』 96-83


(夏樹は、風見市に戻って来た。 朝日が射しこむ、白い、2階建ての、小さな
アパートの前。)

(桜が丘の前に、立つ、幾人かの人がいる。 荷物を持ち、帰りを待っていた。
春人と、チイ。 駆と佐織が手を振っていた。)

タッ

「あっ/// 夏樹くん・・っ///」

(コンクリートの道を、上る太陽が照らす。 緊張した面持ちで、不安げに立っていた
紫苑が。 瞳を輝かせ振り向いた。)

「お帰りなさいっ///」

(夏樹は、紫苑がこちらに向かって走ってくるのを。
少しだけ、いつもよりおめかしして。 付けた髪飾りが、光るのを。)

(ふわりとカールしたベージュ色の髪が。 風にゆれるのを見た。)

「ただいま。」

『優しさと、光に満ちたこの世界は・・。』

『たとえ。

僕と引き換えても。』

『守るに値する。』







『求めるもの』
Chapter96 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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