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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-13


「やっぱり、好きな人と一緒にいると。

慣れないうちは、緊張するものね。」

(春人は、顔をしかめた。)

「どうだか。 夏樹と一緒にいれば、

何かしらの影響を受けるんじゃねーのか?」

「春人さん・・。」

(反対したい様子のチイに。 駆はうなずいた。)

「たぶんな。 こうやって、少し離れていたって。 何の力もねー俺だって、

なんかわかんねーけど。 あいつの存在を感じてる。」

「国や、FOTが、あいつをガードすることを止めたってんなら。」

「なおさら。 敵には筒抜けだろうしよ。」

「あいつは、いつも。 馬鹿みてーに、無防備すぎんだよ。」

「ソラ、お前の力でなんとかできんなら。

頼むぜ。 俺、昔からあいつのそういうとこ、見てるからよ。」

「放っておいたら、早く解決しようとするんじゃねーかって。

俺は、心配なんだ。」

「・・俺には、さっぱり。 どこ見ても、この街で、何かが起こってるなんて

わからねー。 けど、あいつはいつも、そんな中にいる。」



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