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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter97 『共に。』 97-21
(ソラは、明るくニッと笑い。 大きく前方へ手を振った。)
「夏樹っ!」
ダッ
「ソラ。」
(深い紺色の瞳は、ソラを見つめた。 冷やりと溶け出す気配は独特で。
静かな、夜を思わせる輝きに。 秘められた強い力があるように思えた。)
(白い肌から、湧き上がり、照らすエネルギーは、
どんなに抑えようと、試みても。 止まることを知らず、その胸から、空気を
振動させ。 風に乗った。)
「やっぱり、ただものじゃないって、思ってたよ!」
「? 何。」
(ソラの笑顔に、夏樹は、不思議そうな顔をして笑った。)
「紫苑ちゃん、大丈夫か?」
「うん。 今、菖蒲が飲みもの買いに行ってくれてる。」
(夏樹は、菖蒲の行った先を、ちらりと見た。)
「夏樹さんっ。 わたし、見てくるねっ。」
「ありがと。」
(ミイに微笑み、うなずいた。)
「お前の調子は?」
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