HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-3


ビシュシュッ ガガッ

「俺が行く。 光へ繋いでくれ。」

「夏樹を来させるな。」

(言いながら、晃はすでに空間通路へ飛びこんでいた。)

ギギンッ・・ ゴワッ・・!

バッ・・

(すばやくいくつもの空間が、閉じては開き。 晃の前を通り過ぎた。)

『・・オンラインだな。 ふっ、いつでも来ると、言いたげだな。』

(手元の通信機で、青い光が小さく点滅しているのを確認し、苦笑した。)

[「お友達と、夏休みの休暇中だから。」]

「はっはっ。 静乃。」

「俺を呼んだのは、良い判断だ。 だが、あいつはそう大人しくしていない。」

「国の指示通り、通信ごと遮断してやるのがあいつの為だ。」

(マイクの向こうで、わずかに微笑みが聞こえた。)

[「くすっ。 菖蒲くんのお願いだから。」]

(晃は、切れ長の瞳で瞬いた。)

「・・なるほど。 お前も、FOTよりも、あの子供たちの味方か?」

***



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ