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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-36


「《闇の力を秘めし鍵》《解き放て》・・!」

「《次元の水鏡》・・っ。」

コォォォーッ シュオオッ・・!

(ソラは、風見水族館を映した異空間の中で、呪文を唱えた。)

「・・っ、エアリエルだ・・。」

「・・みんな、元気でいてくれ・・っ。」

(魔法陣は、ソラとミイ、ピュアを包み込み。 水色の髪を舞いあがらせた。
きらきらと瞬く、水色の瞳の前に。 大水槽が豊かな水をたたえている。)

ゴォォォォーッ シュンッ

「わぁっ!/// ソラっ、見て! エアリエルの街が見えるっ///」

「まるで、空を飛んでるみたいねっ。」

(ミイは興奮して、水槽の前に、ぴたりとはりついた。
大水槽は、巨大なスクリーンのように。 上空から、エアリエルの小さな街並みを
映し出した。)

「ああっ/// エアリエルの海っ! 懐かしい・・っ。 キレイ・・っ!」

(懐かしい故郷に、ミイは思わず涙ぐみながら、ソラの腕にしがみついた。)

「おう。」

(水色の瞳が煌めき。 長らく忘れていた、愛すべき国の景色に。 唇を噛み、
瞳はうるんだ。)

『ずっと、忘れていたなんて・・。 この青い海・・。 木々・・。』



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