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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter97 『共に。』 97-44
「ピュアは、“光”の力を捨てたわけではありません。」
「けれど、今は。 “闇”の力が必要なのです。 魔女の呪いと立ち向かうために。」
(ソラは、うなずいた。)
「ああ。 どちらが良いか、悪いかなんて。 争ってる時じゃない。」
「みんな、聞いてくれっ!」
「俺は、異世界“地上”へ行き。 “闇の鍵”を見つけた!」
(ソラは、舞い散る、聖なる“樹”の根元に立ち。 群衆に向かい振り返った。)
「なんとっ!」
「壊せっ! 壊すのだっ!」
(群衆は、敵意に沸いた。 地響きの様に起こる歓声が、塔内を揺らした。)
「・・そして、元老院のいうように、“闇の樹”の王と出会ったんだ。」
(ソラの言葉に、塔内は息を飲んだ。)
「・・・っ。 ソラ様・・、今なんと?」
(みなに、言い聞かせるように。 ソラは、静かに語り始めた。)
「“闇の樹”の最後の王は、地上で生きている。」
(サラは顔を上げ、ソラと同じ水色の瞳を輝かせた。 長い金の髪が、天窓から
差し込む光にきらきらと光った。)
「・・それでは・・・?」
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