HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-48


「俺も、共に戦う。」

「皆も戦ってくれ。 元老院たちよ。 俺は、王にふさわしくねーか?」

「んなもんっ、どうでもいいよっ。 あいつがなってくれりゃーいいと思うぜ。」

「けど。 今のままじゃ、あいつは・・っ、王になるどころか。」

「俺たちの代わりに、“闇”と向き合っているだけで、死んじまう。」

「“闇の樹”を、“鍵”を壊したいか? 滅ぼしたいか?」

「んなこと・・っ!」

「“闇”と戦ってるあいつを見たら・・っ! 誰も言えねーっ!」

「つまらねー、意地と力の張り合いなんか。 するなよ。」

「俺らは、この国エアリエルは。 “光”と“闇”と共に生きて来た。」

「これからも、そうだろうっ!」

「“闇”が憎いか? 恐ろしいか? だから、避けるのか? 滅ぼすのか?」

「“闇”から目を逸らすな・・! 俺たちの心が一つでないならば。」

「呪いに滅ぼされる・・! 戦うべき相手は。 俺たちを分断する、その呪いだ。」

「今こそ、一つになるべき時だ・・!」

(いつの間にか、聴衆は。 ソラの言葉に、聞き入っていた。
その声は、皆を鼓舞し。 不安を払い、輝く水色の瞳は、皆の心に明るい勇気を点した。)

「“闇”を滅ぼすことは、答えじゃねー。」

「“闇”と共に生きよう。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ