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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-72


【ルイ、あなたと一緒に生きたかった。】

【でも、あなたはいない。】

【お願い、あなたのもとへいかせて】

【・・死なせて・・。】

***

***

『君に・・、会いたいよ・・。』

『粒樹・・。』

(黄金色の瞳が、きらきらと“欠片”を反射し。 眩く輝いた。
いくつもの、金の指輪の光る長い指先が。 そっと、“欠片”を閉じ込める
ガラスを、撫で。 その指先に力がこもる。)

【・・聖・・。】

(粒樹の声と、やわらかな笑顔が。 細めた黄金色の瞳の奥に、
ありありと甦った。)

***

***

「・・・。 ・・っ。」

『生きていたい・・。』

『生きたい・・っ。』



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