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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-75


「くっくっ・・。 追いかけて来ている。 馬鹿・・。」

「どうして・・、来るんだ・・。」

(光は、込み上げる想いに、自由の効かない、両手に力を込めた。)

ゴォォォーッ! ギギンッ・・!

「ああああ・・っ!」

バキッ・・ バリリリッ・・!

(光の生み出す、強い光が、善の魔法陣とぶつかり、火花を散らした。)

***

「見つけた・・っ!」

「あそこにいるぞ・・っ。 “闇”だろうが、何だろうがっ、

かかって来やがれ・・!」

(水色の瞳が、強い輝きを放ち。 上空に見つけた、黒いうねりを閉じ込めた、
異空間の巨大な、四角いガラスの箱を睨んだ。)

『“時の欠片”は、』

『幾度も繰り返す、絶望的な“闇”の中で。』

『見つけることができる。』

『来る日も来る日も、戦っても、また訪れる。 “闇”の中で。』

『僕を、くじけるなと励ましてくれる・・。』



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