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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-81


(漆黒の闇の滴と、黄金色の輝きを飛ばした。)

(ソラの水色の髪が、夏樹が呼び起こす風に、舞う。)

(夏樹の風が、皆の羽根を羽ばたかせ。 ソラの背の、赤い翼を
強く舞いあがらせた。)

「俺が・・。 この手で、エアリエルを守る・・っ!」

***

(戴冠式の日、大聖堂から国土を覆った。 “闇”はまた、
ソラの心を捕えていた。)

『俺は未熟で・・。』

『出来もしないことに、挑んでる。』

(舞い散る花びらの向こうに。 悲しみにくれる、皆の顔が浮かんだ。)

(ソラが王になり、エアリエルは救われると期待した人々は、その結果に落胆した。)

『お前には出来ないって・・?』

『だから、何だよ・・。』

(ソラは、夏樹と肩を並べた。)

トッ

『んなもんっ、動かねー、理由にならねえ。 どんな手を使ったって良い・・!』

(その気持ちは、夏樹も同じだった。)

『もしも、戦うことが許されるなら・・。』



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