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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter97 『共に。』 97-82
『これ以上・・。』
『誰かが傷つくのを。』
『『見ているだけで、いたくない・・!』』
(二人の力は、嵐のような風を呼び起こし。 善が閉ざしていた、異空間の
壁を突き破った。)
グワッ・・! ガシャーン・・ッ!!
バリバリバリッ
(風見市を象った、景色を映すガラスが、砕けた。 突然現れた、夏樹とソラに、
姿の見えない善が、鋭い視線を向けた。)
バリバリバリッ
「(ごほっ)・・。 夏樹・・っ! どうして、来たの・・。」
(赤い翼をまとった夏樹は、異空間の壁を越えると、
砕けた壁と、“闇”の滴から光を守るように。 倒れた光の身体を覆い、
舞い降りた。)
「大丈夫、光さん? 光さんこそ。 僕が、あんなに呼んでいたのに。」
「気づかなかった?」
「水くさいな。」
(光は、苦しそうに息をしながらも。 思わず顔を上げた。)
「馬鹿・・。 彩から聞いている・・。」
「お前は、FOTをぬけろ。」
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