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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-90


「僕は、何も、怖くはない。」

「みんなの力が。 僕のそばにある。」

『いつでも、一緒に戦ってくれる。』

「お前にも、そんな人がいる。 それなのに、きっと。 気づいていないだけだ。」

***

【《闇の力を秘めし鍵・・》】

【《解き放て》】

【《永久の守り手》】

(なぜか、フェルゼンの脳裏に、クロエの顔が浮かんだ。)

『「フェルゼン・・。」』

(クロエの声が聞こえた気がして、フェルゼンははっとした。)

***

【・・何・・っ?】

「失うのが怖いか。 一瞬でも良い・・。 僕は、幸せを願う。」

「彼女を・・、彼女のいるこの世界を、守れるのなら・・!」

(強く湧きおこる風が、フェルゼンを、異空間の彼方へ、弾き飛ばした。)

ゴォォォーンッ・・!!

[「気づいてないの? 紫苑ちゃん・・。」]



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