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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter97 『共に。』 97-91
[「夏樹くんは、紫苑ちゃんのために、戦ってるんだよ。」]
(紫苑は、通信機を握りしめたまま。 明るい茶色の瞳を見開いた。)
「え・・?」
[「紫苑ちゃんのいるこの街を、守りたいって思っているの・・。」]
[「わたしには、わかる。」]
(紫苑の胸は熱くなり。 真夏の太陽が照らす、青空を見上げた。)
サァァァァーッ
(夏の風は、紫苑にも届き。 紫苑の心を励ました。)
『夏樹くん・・。』
***
ゴォォォーッ!!
『この世界から、“闇”と共に僕が消える。』
『それが、僕の願いだから。』
***
「がんばって・・、夏樹くん・・。」
(紫苑は、青空の彼方へ、祈った。 菖蒲もまた、そんな紫苑を見守りながら。
静かに。 自分のもとへ、届く風に、目を閉じた。)
「頑張ってください。 夏樹様・・。」
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