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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-93


ゴワァァァーッ!

(鮮やかな水色の髪を、ソラの手に現れた水色の魔法陣が、照らした。)

(魔法陣は、回転しながら、輝きを増し。 美しい、巨大な銀の剣の刀身に。
燃える、赤い炎を飛ばした。)

【ゴワァァァーッ!】

(舞い上がる炎が、一匹の“闇”を倒した時。 ソラの背後に迫っていた“闇”たちが、
いっせいに、何者かに引き離され。 ソラは驚き、顔を上げた。)

「あっ・・!」

「来た来た〜っ!」

(“闇”たちは、異空間に植わった、木々から伸びた、無数の枝や。 ツルに巻き取られ。
呼吸を奪われると同時に。 その四肢は、粉々に砕けた。)

バキッ バリバリッ!

(高々とうねりを上げていた、“闇”の波は、美しい長い指先が、音を奏でるように、
しなやかに。 生み出した影に、覆われて消えた。)

シャラララッ・・

(影は、オーロラのように、薄紫に輝きながら。 “闇”を異空間の果てへ、誘った。)

「ふぅ。 なんて有様だ・・、結界の中は、ひどい状態だな・・。

良くここまで耐えた。」

(舞い降りた。 黒い服に身を包む、長身の晃の姿を見て。 ソラは、駆け寄った。)

ダッ

「カッコイイ〜! あなたがっ、FOTのNo.2? 副司令官かっ、すげー力だなっ!」



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