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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter97 『共に。』 97-97


「ぴよちゃん・・。」

「夏樹くんに・・、会いたい・・。」

(青葉は、ぴよの小さな温もりを抱きしめた。 ぴよは、青い羽根を小さく揺らし。
丸い、瞳で。 顔をうずめた青葉を見た。)

「ピヨッ」

***

(全ての“闇”を制圧し。 静かになった、風見海岸通り。 異空間の中に、
晃の怒鳴り声が響いた。)

「馬鹿野郎っ! お前は・・っ! なんて無茶を・・っ。」

ガッ

(晃は、思わず。 夏樹の肩を掴んだ。)

「ん・・っ。」

「どれだけ、メンバーが心配していると思っているんだ!」

(夏樹は、晃の剣幕に。 殴られるのではないかと思い、思わず身構えた。
だが、晃は、心から心配し、無事に戻ったことを安堵していた。)

「晃さん・・。」

(申し訳ない気持ちになりながらも、夏樹は。 晃が、味方でいてくれることに。
心底感謝した。)

「格好つけるようなこと、するんじゃない。」

「お前は、まだ子供なんだ。 俺たちをもっと、頼れ。」



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