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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter98 『境界』 98-101


【・・僕が・・。 相手だ・・。】

ゴワッ・・!

(空間通路の向こうで。 黒い力が、爆発的に、湧き起こるのを感じた。)

『この気配はっ、夏樹様を追っている者・・!』

「・・っ!」

「・・!」

(菖蒲は目を閉じ。 自身で静乃をかばった。)

・・キンッ

ゴゴッ・・!

(黒い力が湧き起こった反対側から。 目を閉じた菖蒲の目に、眩い白い光が。
フラッシュのような閃光が強烈に輝いた。)

「・・はっ。」

『・・聖様・・っ。』

(菖蒲は戦慄した。 こんな時に、聖に追われては、逃れる術はない。)

ゴォォォッ・・

ドンッ・・!!

(恐ろしさに目を開いた一瞬。 強烈な白い光は、辺りを昼の様に照らし。
白熱する空気を振動させ、強い光源が落下するかのように、黒いエネルギーを、
二人の退路からなぎ払った。)



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