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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter98 『境界』 98-19
『彼らの力と、この能力者の持つ、“魔力”のような力・・。』
『それが合わされば。 国が“欠片”を手にするチャンスはある。』
「力を欲する連中よ。 あなたが思うように、動かすことが出来る。」
(“闇化”を引き起こしたい国の願いと。 FOTから“欠片”を守ること。)
(利害は一致していた。)
「あなたが本当に求めているのは、“欠片”じゃない。」
「そうでしょう・・?」
(青白い電灯の下。 彩は核心をつき。 にやりと微笑んだ。)
【・・・。 ・・、正解。】
【“闇”こそが・・。 僕の・・すべて・・。】
【“闇の力”の解放だ・・。】
【くっくっくっ。】
(少年のシルエットに、赤い眼光が浮かんだのが見えた。 それは、炎のように燃え、
青い色彩の、広大な廊下に。 彩の目の奥に、残るほどの赤い揺らめきが焼き付いた。)
「・・・っ。」
ドクンッ・・
『・・恐れてはだめ・・。 もう、引き返せないのよ。』
『・・私は・・。 悪魔と取引をする・・。』
『“闇化”が止まっては、“欠片”を得ることは出来ない。』
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