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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter98 『境界』 98-2


「てめぇ・・っ、チイから離れろっ!」

「いいじゃないっすか! 小野瀬さんこんなに優しいのにっ; 先輩こわいっ。」

(春人は顔をしかめた。)

「・・、王子。 こいつら守れよ。 このホテルは警備は強化してる。」

「だが、人間相手の場合だけだ。」

(声をひそめ、ソラにくぎを刺した。)

「能力者や、FOTの親玉とやらを、防げるわけじゃねー。」

(後から、部屋に入ってきた、夏樹と紫苑を。 鋭い視線で、目を細め見た。)

(けれど、心配をよそに、夏樹の顔は輝いていた。)

「すごい。 綺麗なところだな。」

「仙崎さん、こんな良いところに招待してくれて。 ありがとう。」

(清々しい気持ちで、部屋に足を踏み入れ。 夏樹は、奥の窓辺に向かい、
歩いた。)

タッタッタッ

「ミイさまっv あの光はなんですか?」

(夏樹を追い越し、興味深げに、ピュアが窓に身を乗り出す。)

「光?」

(ミイはベッドから顔を上げた。)



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