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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter98 『境界』 98-40
「あ・・っ・・。」
(彩は驚き、中空を見た。)
【くっくっくっ。 手に入るのは、“闇化”を起こした後か・・。】
【いいだろう・・】
【お前の・・願いと命を対価に。 “契約の魔法”により、僕は・・。】
【いつでも、お前の望む“欠片”を“闇”に変えられる。】
(少年は、余裕の表情を見せ。 身体に満ちる、彩から奪った願いと命に、
舌なめずりした。)
【楽しみに待て・・。】
ゴォォォォーッ・・ シュンッ
(少年の、強い気配が、消えるのを感じた。 瞬時解放された身体は、
力を無くし。 院内の白壁から、床の上に。 くずおれた。)
***
「どうした?」
(ソラが夏樹の側に立ち、夏樹の見つめる先。 海の向こうを見た。)
「・・・。 声が聞こえた。」
(ソラは夏樹を見た。)
「声・・?」
「胸騒ぎがする・・。」
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