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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter98 『境界』 98-76


ザバッ パシャシャッ・・

(その時、隣の壁の向こうから、水音と足音が聞こえた。)

「あっ! 紫苑ちゃんの声だ。」

「ミイもいる?」

(声の主はソラだった。)

「/// ソラくんっ。」

「こら〜っ!/// のぞくな〜っ!///」

(ミイはタオルを巻いたまま、男湯方面に向かって、怒鳴った。)

「(べ〜っ)のぞいてね〜よ。」

(壁の向こうから立ち上る湯けむりに、紫苑は笑った。)

「ふふっ///」

「良い湯ですね〜v」

(ピュアは気持ちよさそうに、湯船に肩を沈めた。)

「夏樹くんは?」

(佐織は、紫苑を見て、壁の向こうに声をかけた。)

『///』

(紫苑は瞬きうつむき。 一つに結い上げた髪から、滴が湯船に落ちた。)

「あがったよ。 酔いそうだって〜。」



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