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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter99 『決意』 99-33


「僕がいなければ。 ソラも苦労しなかっただろう。」

「“呪いの力”は、僕を殺そうとしている。」

「あの時、終わっていれば。」

「“呪い”は成就し。 人々が“闇”に苦しむこともなく。」

「FOTも存在していなかった。」

「そして・・、

僕は・・。」

(夏樹は、目を閉じたまま。 白い両手が、顔を覆った。)

***

『僕が欲しいのは、粒樹ただ一人だ。

彼が居る限り、粒樹は僕の元へ、戻らない。』

***

『そうだ・・。』

『僕は、望まれていたわけではない。』

***

(混乱する記憶は、古い思いを甦らせる。)

『・・チッ。 使えねーガキが。 

言うこと聞いて、攻撃してりゃーいいんだよ! はぁ?』

『なんだ・・その目?』



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